いよいよ金毘羅詣りです。
...石段のところまで来た時に一緒に来ている祖母が驚くべき行動をとりました。突然履いていた下駄を脱いだのです。驚いて止めようとした時に奥さんが言いました。「母のいつものことです。神聖なところに行くときは履物を履いてはいけないと思っていてどこに神社に行く時にでも必ず脱ぐのです。」
「雲の上まで歌を歌いながら、之の字、之の字と登るとき、竹の杖で身を支える巡礼!であります」
「奈良も杵築(*)も京都のどんな物も鎌倉のどんな物もこの『坂』とは比べ物になりはしません。その色彩-その陰-布切れ物のはためき、物売る店の謎のような品々…」
*「杵築」は出雲大社の旧名(1871年まで)
御本宮では巫女の舞を奏上した。
…巫女は非常に綺麗な女の子二人で、龍王の乙姫の妹のような顔をしていた。厳粛な舞を舞いながら一雄が大きな目を開いて笑ったので、一人の巫女が微笑んだ。
この巫女についてハーンは「可愛らしい時代」と表現している。当時は小学校高学年ごろから巫女として奉職燈しながら学校にも通っていた。私、かたりべおうなの義母もこの巫女の一人だった。彼女の話では普段は小学校の授業を受け、本宮で舞の依頼が入ると用務員さんが学校へ迎えに来て急いで本宮へ行った。休みの日は舞や琴の練習があったとのことです。(①の画像参照)


