― こんにちは。まず、こんぴら観光まちづくり検定を知ったきっかけと、受検しようと思った理由を教えてください。
きっかけは、観光まちづくり協会の方が私の勤務する学校へわざわざ足を運び、「生徒の皆さんにぜひ!」と検定をご案内くださったことです。熱心なお話を伺いながら、「これは地域を学ぶ素晴らしい機会だ」と感動した一方で、生徒に勧める手前、まずは自分が挑んで背中を見せねばという思いと、万が一生徒より点数が低かったらどうしようという密かな緊張感が背中を押してくれました。自分が生まれ育った地元のことをもっと深く知りたいという純粋な好奇心も手伝って、受検を決めました。
― なるほど、師自ら生徒に範を示すため受験をして頂いたのですね。受検を決めてからはどのように勉強されましたか?
受検を決めたものの、試験本番までとにかく時間がありませんでした。そこで「机に向かってじっくり勉強するのは諦めよう」と早々に開き直り、AIをフル活用したリスニング中心の学習に切り替えました。まず、公式テキストの「琴平まちかどナビ」をAIでポッドキャスト(音声番組)風に変換し、毎日の通勤車内でひたすら聴き流しました。その他の補足情報もAIで集めて音声化し、車内を自分専用の「琴平マニアックラジオ放送局」に仕立て上げました。さらに直前期には、AIに予想問題を作成してもらい、とにかく特訓を重ねました。文明の利器に頼り切った学習法でしたが、車移動の隙間時間を最大限活用しました。
― 文明の利器を活用したユニークな勉強法で短期の準備期間で見事合格を勝ち取られたのですね!お仕事もお忙しい中、工夫をされて効果的な学習をされたというのは、今後受験される方の励みにもなります。こんぴら観光まちづくり検定の学習をされるなかで新しく知った、あるいは印象に強く残った「琴平の魅力」について教えてください。
一番印象深かったのは、琴平の歴史に隠された「二つの顔」を知ったことです。一つ目は、幕末のミステリーゾーンのような側面です。当時の琴平は、御朱印地や天領、丸亀藩などが複雑に入り組む行政区分のモザイク地帯でした。その「隙間」を突いて、勤王の志士たちが金毘羅参りを隠れ蓑に潜伏していたと知り、とてもワクワクしました。華やかな門前町の裏で、彼らを密かに支えた市井の人々の懐の深さこそが、今の琴平人の気質を形作ったのかもしれません。
二つ目は、江戸時代の「超先進的なマーケティング戦略」です。金毘羅船の選定から宿の手配までが現代のパッケージツアーのようにシステム化されていたことに感嘆しました。よく考えると、民謡の「金毘羅船々」はTikTokのバズソングであり、有名な「こんぴらうちわ」は集客用のノベルティグッズだったわけです。単なる信仰の地というだけでなく、江戸時代屈指のヒット商品を仕掛けたマーケターたちの熱量を感じて、ますますこの町が好きになりました。
― もしも特派員になられる場合、どのように特派員として発信していきたいと考えていますか
特派員として関われる機会をいただけるのであれば、地域通訳案内士の資格と語学力を活かして、海外の方々に向けて琴平の深掘りした魅力を発信したいと考えています。具体的には、テキストの字面だけでは伝わりにくいディープな歴史のドラマや街の情景を、ShortsやReelsのようなショート動画で世界へ届けてみたいです。AI技術もフル活用して多言語字幕付きの動画を制作し、「金毘羅参り」のストーリーをグローバルにバズらせるのが密かな野望です(笑)。日本人だけでなく世界中の旅行者が「ただの観光地」として通り過ぎるのではなく、琴平の奥深い歴史や人情に触れて感動できるような情報を、特派員として賑やかに発信していきます。
― 琴平で好きな場所はありますか?
一番好きな場所は、早朝の金刀比羅宮の参道です。
まだ観光客の方々が訪れる前の静まり返った早朝は、季節ごとにまったく異なる神秘的な表情を見せてくれます。春の澄んだ朝の空気、夏の眩しい新緑、秋の紅葉、冬の凛とした静寂など、歩くたびに心が洗われるような感覚になります。実は、昼間の賑やかな参道も大好きなのですが、朝の静けさの中で階段を上ると「今日も一日頑張ろう」と清々しい気持ちになれます。……まあ、静けさを堪能する余裕があるのは最初の200段くらいで、後半は自分のハァハァという息切れの音しか聴こえなくなりますが。
ご自身のお仕事や日常生活でこんぴら観光まちづくり検定の勉強での学びが活きている部分はありますか。
日課にしているウォーキングのコースで、町の中をじっくり歩く機会がぐっと増えました。検定の勉強で学んだ歴史やスポットが実際に目の前に現れると、「あぁ、ここが昔あの志士たちが通った場所か!」と、これまで当たり前のように見過ごしていた風景が突然立体的に見えてくるようになりました。何気ない街角や古い石標にもひとつひとつ歴史のドラマがあるのだと実感しています。おかげで、ただの健康維持のためのウォーキングだったはずが、今では毎回が小さな歴史探検ツアーのようになってしまいました。おかげで「あ、ここにも歴史がある!」と足を止めて写真を撮ったり観察したりしてばかりいるので、ウォーキングというよりは完全に「街歩きフィールドワーク」になってしまっています。
― 最後に、これからこんぴら観光まちづくり検定の勉強をされたいという方へメッセージをお願いします。
新しい知識が増えていくプロセスは、それだけでも本当にワクワクして楽しいものです。そして、その学んだ知識を実際に街歩きや人との会話で活かせるようになると、楽しさは何倍にも膨れ上がります。テキストを開いて暗記するだけの勉強だと思わず、宝探しのマップを手に入れたような気持ちで、ぜひワクワクしながら学んでみてください。知識という新しい眼鏡をかけると、見慣れた琴平の町がまったく違う魅力的な姿を見せてくれます。まずは気負わずに、このまちを楽しむ第一歩としてチャレンジしてみてください。(……大丈夫です、AIに予想問題を作らせなくても十分楽しめますから!(笑)
プロフィール
あと763段ある人 さん
琴平生まれの生粋のネイティブ琴平人。昼は高校の英語教師、夜はMBA大学院生、週末は家業と、三足の草鞋を軽快?に履きこなすマルチタスク人間です。趣味はドライブ、自転車、DIY、そしてAIを活用したプログラミング。さらにはYouTubeへひっそり動画を投稿するなど、デジタルとアナログを往来しながら中西讃地域を日々うろうろしています。現在は「四国八十八箇所遍路の2周目結願」を野望に掲げ、AIという現代の武器と持ち前の地域愛を手に、大好きな琴平の魅力を世界へ発信します!
