【こんぴら文学散歩道】
➀金毘羅参詣続膝栗毛 (こんぴらさんけいぞくひざくりげ)
弥次さん喜多さんが登場する
「東海道中膝栗毛」で有名な戯作者十返舎一九は、前作同様弥次郎兵衛と喜多八を大阪から讃岐金毘羅へと向かわせる。
江戸を出発して大阪で旅を終え帰国するはずだった前作の続編で、ひょんなことから金毘羅を目指すことになる。
海路丸亀に渡り街道を行くのだが、旅籠屋・茶屋など道中で出会う人達との間で交わされる会話や仕草が滑稽で、中でも方言の応酬は面白い。
②金毘羅船利生纜(こんぴらぶねりしょうのともずな)
(曲亭馬琴作、渓斎英泉画、和泉屋市兵衛、文政7(1824)年~天保2(1831)年)
西遊記の翻訳版
江戸時代後期の戯作者曲亭馬琴が中国・明代の白話小説『西遊記』を翻案した長編合巻の最初の作品。西遊記は16世紀の明代に大成した白話小説で、唐僧・三蔵法師が白馬の玉龍に乗って三神仙へ、孫悟空、猪八戒、沙悟浄を供に従え、幾多の苦難を乗り越え天竺へ取経を目指す物語、全100回で中国四大奇書の一つ。著者は呉承恩(1504年頃 - 1582年頃、江南省出身)。
物語は、天竺の金比羅神王を迎えようとする浄蔵法師の西域行の話で、玄奘三蔵は浄蔵、孫悟空は岩拆の迦毘羅坊、猪八戒は羽八戒、沙悟浄は沙和尚など馬琴がつけた名前があてられている。
「南総里見八犬伝」で有名な戯作者滝沢馬琴は、金毘羅に関する作品を何点か残している。その中でも『金毘羅船利生纜』では、金毘羅に向かう船中で、旅人が同乗客に金毘羅の本地を語り始めるという設定で、話は日本と中国、また時空を超えてSF小説ばりに奇想天外に展開していく。孫悟空が生まれたといわれる花果山が象頭山という設定になっている。
