特派員ブログ

石段だけじゃない、こんぴらさん!①

日本全国には、金毘羅信仰を受け継ぐ神社が約600社もあります。その総本宮が、我が町・琴平の金刀比羅宮です。主祭神は 大物主神(おおものぬしのかみ)、そして相殿神として 第75代 崇徳(すとく)天皇 が祀られています。崇徳天皇(以後、上皇と呼ばせていただきます)は、本宮を越えて奥社へ向かう途中に鎮座する白峰神社の御祭神でもあります。

私がボランティアガイドを始めたのは約2年前。恥ずかしながら、その時に初めて上皇について知りました。そこには、波乱に満ちた悲しい歴史がありました。

崇徳天皇
白峰神社

保元の乱(1156年)に敗れた後、上皇は讃岐の地に配流され、わずか8年後に崩御されました。上皇の悲しい歴史は、日本三大怨霊の一人として菅原道真、平将門とともに今も語り継がれています。 日本に古くから伝わる御霊信仰(※)のもとに、その御霊がこんぴらさんに祀られたのです。

保元の乱

上皇は優れた歌人でもありました。
「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ」
百人一首にも選ばれたこの歌はあまりにも有名です。落語の「崇徳院」にも引用されています。
しかし、この歌に隠された悲しい物語を知る方は少ないかもしれません。
以前の私がそうであったように。

2012年の大河ドラマ『平清盛』でも、上皇の数奇な運命が描かれています。平安時代末期、まさに朝廷から武士へと権威が移った時代です。上皇は、武士の時代を迎える前の “最後の天皇” であったと言えるでしょう。そして、明治維新による王政復古の舞台にも、上皇は陰ながら登場しています。
死後約700年もの間、その存在が褪せることはなかったのです。

上皇の辿られた生涯の歩みを、回を追ってご紹介できればと思います。
石段だけではなく、上皇を偲んで参拝に訪れる方が増えることを夢見ております。

それでは、次回もお会いできますように。

※ 御霊信仰(ごりょうしんこう)
非業の死を遂げた方を丁重に祀り、地域の守り神としてお迎えする日本古来の信仰。

「歴史・文化」「琴平地区」

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